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アンティーク SPMにあこや真珠 流れ星の和デコ帯留め
大正から昭和初期のお品です。
サンプラチナ製、流星が飛び去るようなデザインが印象的ですね。西洋のアールデコを日本なりにアレンジしているので、どこか素朴な雰囲気が漂います。
サンプラチナはニッケル系の合金で、高価な金やプラチナの代用品として戦前期の装飾品や腕時計に多く使われました。比べれば販売価格は低かったでしょうが、金属品に引けを取らない丁寧な細工、また遊び心ある時に瀟洒、時に大胆なデザインで、その品物は多彩な展開を見せました。
こちらのお品は、綺麗な真珠がグラデにみっつ、流星の尾には 細かいミル打刻や花の刻みが。さらにインレイされた黒甲(鼈甲の濃い部分)で、デザインがぐっとひきしめられています。
さりげなく見えますが、ひとつ一つのパーツは丁寧にろう付けされ、ぐるりには細部にわたって微細なミルや可憐な花の彫りが施されています。嵌められた黒甲が柔らかい丸みを持っているのも、細部まで妥協しない職人さんの心意気ですね。
付属の三分紐はブルー、レッド、シルバーのおしゃれなトリコロール。帯留め本体とすばらしい組み合わせで、当時のセンスに感心させられます。
買い出し専門の業者さんから直に譲っていただきました。
都内の古いお屋敷の納戸から出てきたもので、オリジナルの紐、オリジナルのケースそのままの、非常に貴重なお品です。
ケースは松屋呉服店。いわずともがなですが、松屋は日本でも早くから輸入品や高級装身具などを西洋式百貨店で販売し始めた、先見の明ある老舗です。センスよい装飾品を多く扱い、商売していても すてきなかんざしを仕入れたら松屋の箱にはいってた、ということはしばしばあるくらいです。
オリジナル紐に部分的なススケがありますが、帯留め本体は傷みなくとても綺麗。
(ケース外側には汚れあり。)
長く語ってしまいましたが、そんなわけで、とても良いお品です。
横5.5センチ、幅2.5センチ
合金(SPM、紐に付属の受け金具に 丸にSPMの十字)
あこや本真珠 7m、6m、5m
オリジナル三分紐付き(最長約120センチほど)
松屋オリジナルケース入り